ちよの考察

嵐について、映画について、小説について、いろいろ考察するのが好きな私の独り言。

嵐の曲と作家さんの力。

2019/3/2

 

中二病真っ盛りの当時の私が、「ジャニーズアイドル」という最も苦手そうなジャンルを好きになったのは、多分偶然じゃない。

嵐の音楽には、他のジャニーズグループとまた違う魅力がある。

 

 

 

 

嵐から触発され、他のジャニーズグループの曲もラジオなどで聴くようになったことで、改めて気づいたこと。

嵐さんは本当に良い曲(≓高クオリティの曲、時代を先取りする曲)が多い

 

だからこそ本当にバラエティ豊か。各世代の心をつかんできた。

 

これをなぜ嵐が成し得たか、という点だが、アイドルグループの頂点に立った後は、頂点だからこそトップの作家さんが集って時代の最先端を行く曲を書くから、という理由は当然だろう。

 

嵐が特異的だと思うのは、「下積み」とも表現されるくすぶっていた期間にも、当時の時代の先を行く曲や、王道のアイドルソングだけではない曲をしっかり継続して発表してきた点にあると思う。

その中には(若いアイドルなら微笑ましいような)チープな歌詞やおふざけ曲は少なくて、それは私が嵐に興味を持ったきっかけでもあった。

 

良い意味で、「"アイドル"らしさ」がなかったのである。

 

じゃあなぜ嵐はそういった曲を出せたのか?

一つはグループの色がなかなか決まっていかなかったところにあると思う。例えばTOKIOKAT-TUNにキラキラの王道アイドルソングは合わないし、関ジャニやWESTにしか歌えない楽しいおふざけソングがあるように。

 

また、新しいレーベルを作れたのも大きかったのかな。

売上低迷からポニーキャニオンに見捨てられたというような見方もできるけど、むしろ独自レーベルを立てたことで自由な曲にチャレンジしやすくなったとも見える。

a Day~やPIKA☆NCHI、ナイスな心意気のようないろんなタイプの曲が出たわけだし。

 

私は決して「王道アイドルソング」や「おふざけソング」を否定するわけじゃない(実際、シンデレラガールとかええじゃないかとか好き)。

ただ、同じような曲だけでは嵐のような売れ方は無いと思うのだ。

あらゆる世代に響くような曲、ファンを飽きさせず、新たなファンを獲得するためにも、曲のバラエティや高いクオリティ、ある意味「新鮮さ」が必要だと思う。

 

そういう点ではは良いスタッフ・作家に恵まれたと思うし、その恵まれた背景には、彼らの才能への期待や、一つ一つの仕事に丁寧にひたむきに取り組んできたことへの評価があったことは疑いようがない。

 

 

一つの時代を築いた10周年以降からも、決して「新鮮さ」を届ける歩みを緩めなかったのが嵐のまた一つ素晴らしいところである。

一度成功すれば同じやり方でやろうとするのは良くあることだが、嵐はその簡単な手を取らずにあえて新しいことに挑戦する道をとってきた。それがさらなる人気を生んだ。

 

例えば。

10周年のベストや"僕の見ている風景"は「優等生」で、「温かさ、勇気を与える、寄り添う、ハイクオリティのパフォーマンス」といった嵐のパブリックイメージを作り上げた。

しかし、「優等生」のままで終わらず、次の"Beautiful World"で非常に挑戦的な曲が多くて驚いたのを覚えている。

まだ見ぬ世界へやLotus、morning lightはその代表格だ。

嵐としてもこれまでにあまり無かった曲調だったし、時代的にも新しさを感じる曲だった。

 

個人的にはBeautiful World以降の衝撃はUntitledになるので、そこから遡る形になったのだが・・・

LoveにしてもDIGITALIANにしてもJaponismにしても、

「こういう嵐もあったのか」

「今の時代の最先端の曲はこういうものなのか」

という気づきがたくさんある。

 

Are You Happy?やUntitledでは「ここまで歌えるんだ」という意味での衝撃があった。

 

そういう新たな気づきが心を捉えて放さない

もっと新しいものを見たいという気にさせる。

 

 

嵐は「時代のニーズに合った」「時代を捉えた」と評価されることが多いけど、個人的には「嵐が提供してきた新しいもの・最先端が人々の心をつかみ、それが時代のスタンダードとなってニーズを生んだ」と思っている(ちょっと言い過ぎだと思うが)。